7/13(土)は4アーティスト合同ワークショップ
「歌って、鳴らして、動いて、みんなであそぼう
~愉快な妖怪たちとワークショップ縁日!~」でした!

今回は、こどもステーションの近所にある雑司が谷公園丘の上テラスを会場に。
アーティスト4組が一緒にワークショップをする、スペシャルなプログラムです!

 

妖怪の世界の夏まつりに飛び込んで、親子でちょっと不思議な妖怪の縁日を楽しみました。

アーティストは、タカハシペチカさん、横手ありささん、北川結さん、内海正考さん、
えぽんずのたけうちみずゑさん、櫻井拓見さん、DANさん!

さあ、どんな縁日だったのでしょう。

 

まずは「おはなしや」の登場。
えぽんずさんによる夏まつりのお話と音楽が混ざり合い、物語には妖怪たちがたくさん出てきました。
参加していた子どもたちも、いろいろな妖怪の名前を知っていました。

 

と思っていたら、
「あ!妖怪たちがやって来た!」

妖怪たちによるパフォーマンスのはじまり~!

どうやら妖怪たちは、盆踊りをやりたいらしい。
だけど、まだ唄も踊りもできていないんだって。
そこで、人間たちの力を借りることに!

「うたいや」が登場。
横手ありささんとタカハシペチカさんです。

みんなで呪文のような不思議な言葉を真似したり、
からだを使って声を出したり、
妖怪の声で泣いてみたり・・・

盆踊りの唄づくりもしました。
子どもたちから妖怪の名前を聞いたり、妖怪がどんなことをしたかを聞いたり・・・

できた歌詞はこちら!
なんとも愉快な唄になりました。

 

妖怪だって踊りたい
ろくろっくび らっきょ食べてるよ
ごにょごにょ ごにょごにょ びよよよーん
アマゾンじゃなくて 花火だよ
ドロンパ ドロンパ ドンドロロン

冷蔵庫をあけたなら
雪女がとびだした
私と目が合ったなら
カチコチになって かき氷アイス!
ドロンパ ドロンパ ドンドロロン

 

さあ次は、踊りをつくらなきゃ!

「おどりや」の北川結さん、内海正考さん。
ああ、踊りたくて、しかたない~!と二人。

 

ということで、盆踊りの動きをつくっていくことに!
親子から出たポーズや動きをつなげて、踊っていきました。
覚えきれないほどのアイデアがどんどん出てきました。

 

その次は、タカハシペチカさんによる「おもちゃや」の出番。
【妖怪ゴムゴム】という、怪しい名前のおもちゃ楽器をつくりました!

吹くとブーブーと音が鳴る楽器です。
カラフルな色を選んで、ギラギラした目玉をつけたりして、妖怪ゴムゴムをつくりました。

音は鳴るかな・・・?

 

いよいよクライマックス。盆踊りのスタート!

みんなで輪になり歌が響く中で、踊ったり、妖怪ゴムゴムを鳴らしたり、
人間も妖怪も一緒になってお祭りです。

 

参加してくれた親子の皆さん、どうもありがとうございました!
夜が明けて朝日がさすと、妖怪たちは消えていったようです。

 

あれれ、まだ妖怪いるのかな?
(頭に目がいっぱいついている妖怪だ!)

また遊びに来てね!

 

ぞうしがや こどもステーション
https://www.children-art.net/aws/zoshigaya/

 

梅雨晴れの6月27日(木)、都内小学校の体育館にて今年度のパフォーマンスキッズ・トーキョー、最初の成果発表公演が行われました。

5月末から、ソケリッサ!代表のアオキ裕キさん(ダンサー・振付家)と、アシスタントの西篤近さん(ダンサー)、高田丈さん(シンガーでダンサー)、音響の國府田典明さんという強力な布陣で、計8日間学校に通い、小学5年生71名の子どもたちと担任の先生方と一緒に、ダンスパフォーマンスを創作しました。成果発表公演は最後のメイキング映像まで含めると45分越えの超々大作!!平日の午後にもかかわらず沢山の保護者の皆様がお越しくださり、出演者たちに盛大な拍手を送ってくださいました。ありがとうございました!!

 

みんなで描いた絵

体育館いっぱいの大きな紙に青い絵の具を塗って、その上に一人ひとりが自分の歩く道を好きな色で描きました。

大きな絵の上に身体いっぱい使って描く活動に、子どもたちは大はしゃぎ!

出来上がった絵を「いち、に、さーん!」で一斉に持ち上げて空気をはらませると・・・・

地球に・・・・見えなくもない?

何度か練習して、うまく膨らんだ時には、みんな歓声を上げて大喜び!!!一体感が生まれた瞬間でした。

 

それぞれの道(撮影:金子愛帆)

 

それぞれのダンス(撮影:金子愛帆)

言葉のもつイメージや響き、音楽に触発されて、少しずつ自分のダンスを創っていきました。

ペアになって、踊ってもらいたいダンスのイメージを「抽象画」にしてプレゼントしあい、

相手が描いてくれた抽象画から発想して踊ったりもしました。

 

アオキさんと一緒にダンス!(撮影:金子愛帆)

衣裳のTシャツにはそれぞれが「なってみたいモノ」を書きました。

石油王、マリオ、イルカ、杉、つりびと・・・・そのチョイスにも、書かれた文字そのものにも、それぞれの個性が光ります!!

 

西さん演じる「ヤマアラシ先生」と一緒に、ラジオ体操第三

腰から上を大きくまわす運動!!(撮影:金子愛帆)

ちょっと怖そうにみえて、実は優しい。一筋縄ではいかない魅力を放つ、ヤマアラシ先生の動きを、いっしょうけんめいに真似する子どもたち。

マジメにやっているのかふざけてるのか、どちらでもなさそうで、どちらでもありそうな、ラジオ体操第三(オリジナル)。

個人的に大笑いしたシーンです。静止画では伝えきれないのが残念・・・・・。

 

ユーレイの登場シーン(撮影:金子愛帆)

この後、二人一組でビニールをかぶって「二人羽織」をやりました。
昔は宴会芸でよく見かけたものですが、令和の小学5年生のみんなにとっては、新鮮な体験だったようです。

 

と、盛沢山の内容で8日間のワークショップと本番の発表を駆け抜けた子どもたち。

それぞれが、誰にも寄りかからずに自分自身の表現をまっとうする姿が、本当に素晴らしかったです。

 

「子どもたちは友達が描いた絵を見て感じることを動きや形にしました。
不明確でいわゆるよくわからないと分類されてしまうものです。見渡せば我々の周りには、万人に共通の目的や意味があるものばかりですが、人間自体、実は万人共通の意味や目的をもたない存在です。たまたま人間として存在しているだけであり、そこで個々で自分の生きる意味や目的をこの世界に見出していくことがとても大切になってきます。子どもたちは友達の上手い下手ではない踊りを面白がり拍手をしていました。純粋にそれぞれの存在を享受し合える尊い瞬間の連続でした。みんなの記憶に残る体験になると嬉しいな。それぞれの今をどうぞ応援してください。」(アオキ裕キさん当日パンフレットのアーティストメッセージより)

 

アオキさん作のお猿の人形(写真:金子愛帆)

ちょっとご本人に似ています。

 

そうそう、おまけといってはなんですが、最終日の本番だけを手伝いに来たスタッフが、初対面のはずの担任の先生とずいぶんと親しげに、何やら話し込んでいるなと思ったら、

「私の教え子なんです!!!」と。

なんと、高校の先生と生徒だった二人が、芸術家と子どもたちのスタッフと小学校の担任の先生という立場で、10年(?)くらいぶりの再会を果たしたという、嬉しいエピソードつき。

 

私達がワークショップで出会った子どもたちとも、そろそろどこかの学校で、再会できるのではないかしら!!!

 

というわけで、パフォーマンスキッズ・トーキョー開幕いたしました!

今年度も、沢山の子どもたち、そして先生方と出会えることを、事務局スタッフ一同心より楽しみにいたしております。

 

 

 

2021年度から3年間、BNPパリバ財団の芸術教育支援プログラム「Dream Up」の支援をいただいて実施してきた、児童養護施設と障害児入所施設でのワークショップの最終年度のレポートです。「Dream Up」は、芸術教育を通じて世界の子どもたちを支援する社会貢献活動で、社会的に不利な状況にある子どもたちに、才能開花の機会を提供するために、世界30か国で展開されています。(※プロジェクトの概要や2021年度2022年度の記事)

◎2023年度実施概要

児童養護施設×棚川寛子  
参加した子どもたち 2施設(交流)小学1年~高校3年生 17人
アーティスト 棚川寛子(舞台音楽家)
アシスタント・アーティスト 井上貴子(俳優)、加藤幸夫(俳優)、黒木佳奈(俳優)、佐藤円(俳優)
ワークショップ実施日 ➀11/26 ②12/23 ③1/27 ➃2/4 ⑤2/25 ➅3/9 ⑦3/16 ⑧3/30
障害児入所施設×前期:新井英夫  
参加した子どもたち 小学4年生~高校3年生 11名
アーティスト 新井英夫(体奏家・ダンスアーティスト)
アシスタント・アーティスト 板坂記代子(ダンサー)、はしむかいゆうき(演奏家)
ワークショップ実施日 ➀10/15 ②11/11 ③12/17 ➃5/5(美術館遠足)
障害児入所施設×後期:松岡大  
参加した子どもたち 小学4年生~高校3年生 11名
アーティスト 松岡大(舞踏家)
アシスタント・アーティスト 高嶋柚衣(俳優)、加藤理愛(ダンサー)、小山まさし(ダンサー)
ワークショップ実施日 ➀1/20 ②3/10 ③3/26 ➃4/3 ⑤4/20

・児童養護施設での2施設交流ワークショップ

舞台音楽家・棚川寛子さんたちと、2つの児童養護施設の子どもたちが交流するワークショップを実施しました。

3年目となる2023年度のワークショップは、台本づくりから演出に至るまで、子どもたち自身の手によるオリジナル劇の創作にチャレンジしました。

ワークショップ初日、アーティストから子どもたちに、今回どんな作品をつくってみたいか問いかけると、ある子から「演劇の発表がしてみたい」という提案があり、今回の創作がスタートしました。どんなストーリーを演じてみたいか、どんなキャラクターになって登場したいかなど、作品のあらすじをみんなで考えた後、台本づくりに名乗りをあげた2人の子が、お互いのアイデアをやり取りしながら、ひとつの物語にまとめてくれました。そして、台本の台詞や動きなどを基に、子どもたち自身が想像力を働かせながら、シーンをつくっていきました。

また、衣装についても、アーティストや職員のサポートを受けながら、子どもたち一人ひとりが自分の登場キャラクターに合わせてデザイン・制作をしました。

発表では、ジェスチャーゲームのクイズ合戦やダンス対決など、子どもたちの「こんなことがやってみたい!!」というアイデアがたくさん詰まった作品になりました。

 

・障害児入所施設でのワークショップ

前期は、体奏家・ダンスアーティストの新井英夫さんたちと、zoomを使ったオンラインでのワークショップを実施、後期は、舞踏家・松岡大さんたちと対面でのワークショップを行いました。

新井さんとのオンライン・ワークショップは子どもたちを3グループに分けて実施。少人数のグループで、個々の興味・関心に寄り添えるようにしながら、それぞれの表現を引き出していきました。手をつないでみんなで輪になって一緒に身体を動かしたり、誰かと身体の一部をくっつけてポーズをつくったり、人との関わりも大切にしながらワークショップを重ねました。また、人がすっぽり入れる「チューブ布」を使って、魔法使いになったつもりで動きを考えるなど、イメージを楽しむワークも取り入れました。

 

後期は、松岡さんと学園を訪れての対面でのワークショップを行いました。5人程度の2グループに分けて、2人組や、みんなで協力して動くワーク、好きな曲に合わせて、列や輪になってみんなで一緒に踊ることなどを楽しみました。ある子は、毎回ワークショップが始まる少し前にアーティストの所に来て、その日どんなことをしたいか、どんな曲を使いたいかなど相談する時間も設けました。そうすると、彼からやりたいことの提案があり、それをアーティストと一緒に試してみた後、他の子が揃ったら彼とアーティストのダンスをまず見てから始めることもあり、リーダーシップを発揮してくれました。

最終回は、衣装のDream Up Tシャツを着て、施設内のワークショップに参加していない子どもたちや職員さんを巻き込んだ発表会を開催しました。ワークショップでつくった踊りを披露した後は、見ていた子どもたちも次から次へと自然に参加するダンスタイムへ。一緒に踊ったみんなでカーテンコールをして拍手をもらい、あたたかな時間となりました。

そして今回は後日、特別に前期のアーティスト・新井英夫さんが作品を出品している、東京都現代美術館での企画展『翻訳できない わたしの言葉』の観覧に、子どもたちや職員の皆さんと一緒に出かけました。初年度にワークショップに参加して、既に退所している若者も参加し、展示されているワークショップの写真を見たり、新井さんと一緒に体験コーナーに参加したりするなど、楽しい冒険の一日となりました。 

3年間を通して、BNPパリバ社員の方が子どもたちと一緒にワークショップに参加したり、発表を見届けて子どもたちにメッセージを伝えてくださったりしたことがたくさんありました。子どもたちにとってもいろいろな大人と出会う機会となり、一緒に事業を支えてくださったことに、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

 

 

4/13(土)は、「読んで遊んでえほんの会」でした!
気持ちがいいお天気の日。ぞうしがやこどもステーションに来てくれてありがとう!

今日のえぽんずさんは、俳優のたけうちみずゑさん、タカハシカナコさんと、ミュージシャンの大久保潤さん。
まずはからだほぐしからスタート!

 

親子でおにぎりやサンドイッチをつくろう!ということで・・・

子どもたちをおにぎりのお米にして、お父さんとお母さんがぎゅっぎゅっと握っていきます。
好きな具を聞いていくと、「シャケ」「ツナマヨ」「とりごぼう」「たらこ」など、
たくさん出てきました。

もう、全部入れてしまうことに!
くすぐったくて、笑う子どもたち。

 

さて、サンドイッチづくりでは、子どもたちはパンになりました。

チーズ役は、お父さんお母さんたちです。
大きく手を開いて、子どもたちに大きく覆いかぶさるように、がばっ!
パンより大きいチーズ!!

 

ゴリラが登場する絵本では、ゴリラになったえぽんずさんが、みんなにバナナを配っていきました。
今日のバナナは、手作り楽器のシェイカーです!

ドン ドン ドッタタ

ドン ドン ドッタタ

どんどんバナナのシェイカーが出てくると、
ジャンベのリズムにのって、
ゴリラも子どもたちも、音を鳴らしたり跳んだり跳ねたり!

(動きが早くて写真がぶれてしまいます~!)

 

最後は、ある木の物語。

木のお医者さんが診察すると木が弱っているんだそう。
(帽子にひげをつけたお医者さん。登場と同時に、みんなが大笑い!)

 

この木からは、ふしぎと太鼓の音が聴こえるのだけど、音もなんだかか弱々しい・・・
そこで、みんなでお水をあげて、元気にしてあげることにしました。

子どもたちは、木のまわりにどんどん集まって、シェイカーで水の音を表現!

すると、元気な音になってきた!

 

花が咲き、どんどん咲いていき、
きれいな桜の花びらが舞いました!

うわ~!!と、声が上がりました。

あたり一面、花びらが舞ってきれいでした!

 

 

えほんの会が終わったあとの写真を一枚。

大久保さんが叩くジャンベにのせて、呼応するように太鼓を叩く男の子。
微笑ましい瞬間でした!

 

次のプログラムもお楽しみに!

 

三重県伊勢市にある宮川医療少年院にて、水内貴英さん(美術家)と中学生の子どもたち11人とのワークショップを実施しました。2日間連続、各回90分・120分の実施となったワークショップの様子をご紹介します。

『わたしがいる場所~小さな世界を作ろう』と題された今回のワークショップで大切にしたのは、一人ひとりが「自由に作ろうとする」体験をすること。
「自由に作る」というのは、楽しいことではありますが、同時にとっても難しいことでもあります。施設の特性上、自由が少ない環境に身を置いている子どもたちが、そこに挑戦することで、これから社会で生きていく上での何かの力に繋がっていけば嬉しいなと思いながら、ワークショップの場を紡いでいきました。

体育館に並んだ2mほどの高さがあるシーツテント。中には電球が1つ吊るしてあります。
「これから2日間かけて、一人一つ、テントを自由に自分の空間にしていいです。作りたくなかったり、どうしようか悩んだりしたら、テントの中で寝ててもいいんだよ。」という水内さんの声掛けに、少し驚きながらも、開始と同時に早々に手を動かし始める子どもたち。

材料は水彩絵の具、油性マジック、色紙、カッティングシート、毛糸、リボン。それらを自由に使って、それぞれの空間を形作っていきました。

「テントの中をプラネタリウムみたいにしたいのだけど、どうしたらいいですか?」
「虹を描きたいんですが、虹の色の順番教えてもらえますか?」
「紫色って、どうやったら作れるんでしたっけ?」

水内さんはじめ、私たちが何か指示したり誘導したりすることもなく、子どもたちそれぞれに、作りたいものやイメージがあり、そこから生まれる疑問や課題に、大人が応えていくような形で進行していった今回のワークショップ。

自分の作品を描ききると、ふと隣の子の作品を見て、「それ、いいね」と声をかけ合っていたり、「こっちもこうしてみようかな」と新たなアイディアを思いついて作品に反映させている姿も印象的でした。

あっという間の2日間。ワークショップ終盤には、体育館の電気を消して、テントの灯りを楽しんだり、一人ひとりの作品鑑賞ツアーも行い、こだわったところ、みんなにみてほしいところを話してくれる子もいました。

ワークショップ終了後、子どもたちが書いてくれた感想文をいくつか紹介します。


・今まで美術というものに対して好きとか楽しいという気持ちをもったコトがほぼありませんでしたが、今回の体験で、美術への考え方がグッと変わりました。

・何事も実践してみたりしている時間が良いなと思いました。

・(印象的だったのは、)他の人がくふうして作っているのを、そんなふうに使えるんやと、見て面白かったこと。自分の想像で、いろいろなことを考え作って楽しいと感じられたこと。

・絵をかいている時は夢中で、ずっと集中していました。作業一つ一つが楽しかったです。

・今までは先生からやらされているような感覚があり楽しめませんでしたが、そのような感覚もなく、自分から考えていく楽しさがありました。

・美術の勉強をしたいので出来たら又来てもらえるとうれしいし、楽しそうな風に思うので又お願いします。


芸術家と子どもたちとしても、初めての経験となった少年院での美術ワークショップ。
子どもたちから湧き出て来る発想力や創造力に、驚かされ続けた2日間でした。

突然来た私たちを快く受け入れてくれ、臆することなく「自由に作ること」を楽しんでくれた子どもたち、また、子どもたちが安心して楽しく活動に参加できるよう、心を尽くしてくださった水内貴英さん、そして宮川医療少年院の先生方に、この場を借りて心から感謝申し上げます。

【助成】公益財団法人 ベネッセこども基金

R5(2023)年9月より実施している「そだちのシェアステーション・つぼみ(清瀬市)」での、武徹太郎さん(音楽家・美術家)と子どもたちの音楽&美術ワークショップ。
今回はワークショップレポート第3弾をお送りします。

●これまでのワークショップの様子
>>『うたう、つくる、あそぶ』ワークショップレポート vol.1

>>『うたう、つくる、あそぶ』ワークショップレポート vol.2

いつもは施設内のスペースで実施しているワークショップですが、今回は敷地内にあるグラウンドで、音楽を楽しみながら絵を描く「ライブペインティング」を実施しました!

絵の具と大きな紙、そしてカッパを用意すると…
子どもたちは少しずつ絵の具と筆を手に取り、描きはじめていきます…!

武さんも加わり、子どもたちも楽しそうに描いていると、それを見てまた子どもたちが集まってきました。

そのすぐ近くでは、アーティストの皆さんが演奏で子どもたちのペインティングを盛り上げていきます!

演奏はもちろんのこと、武さんは子どもたちが塗る色の言葉を歌詞にして歌い、即興ソングでペイントを盛り立てます。

絵を描くほかに、楽器に興味をもって集まってくる子どもたちもいて、太鼓や鍋などのオリジナル楽器をたたきながら、ペイントと演奏が色濃く交わっていきました。

最後の最後まで、紙が擦り切れるまで夢中になって描く子どもたち。

最後までやりきり、とても良い顔を見せてくれました。
今回ペイントした紙はしっかりと乾かし、その後のワークショップでも切り貼りしながら使っています。

特に最後まで描いてくれた2人の子どもたちは、最初から最後まで2時間ほど集中して描いており、最後に「できた」と宣言!まわりの大人たちも心からの拍手を送るシーンが印象的でした。

今回も、子どもたちのダイナミックなパワーと創造力に驚かされるワークショップでした!
[ライブペインティングWS写真撮影:金子愛帆]

主催:特定非営利活動法人 芸術家と子どもたち
協力:そだちのシェアステーション・つぼみ
こどもの未来応援基金の支援を受け実施しています

墨田区立の小学校・特別支援学級、1~6年生の子どもたち15人と取り組んだ、ある日のワークショップ。アーティストの荒井康太さん(ドラマー・太鼓奏者)、アシスタントの鈴木彩華さん(ダンサー)と、子どもたちや先生が紡いだ、音楽とダンスがまじりあった一日をご紹介します。

事前の打合せでは、先生からの「とにかく子どもたちが音を出すことを楽しめたら良いな」というリクエストと、アーティストの「音楽をもっと自由にしたい」という想いを伝え合ってワークショップ当日を迎えました。

会場となった視聴覚室には、アーティストが持ち込んだ楽器や、学校からお借りした楽器が並べられ、部屋に入るなり「世界中の楽器が集められてる」と興味津々の子どもたち。まずはそれぞれ気になった楽器をしばらくさわってみました。その後、アーティストが一つひとつの楽器を鳴らして紹介しながら、アシスタントのダンスを観てもらい、そのうち子どもたち自身の気持ちも膨らんで、自然と自由に演奏する時間になっていきました。

いろんな太鼓が合体した楽器を何人かで一緒に演奏したり、荒井さんの出身地・青ヶ島の太鼓を両側から好きなリズムで叩いてセッションしたり、友だちと一緒に音を楽しむ姿も見られました。

普段学校では見かけないような楽器を身に着けたり、アーティストと一緒に呼応するように鳴らしたり、部屋のそこここで、いろいろな音楽が生まれていました。

そのうち「ダンスもやってみよう」という声かけで、静かな動きや静かな音を出したり、いつの間にか誰かとつながって踊り始める子がいたり、身体を使った時間も広がっていきました。何人かで相談しながら動きを考えたり、電車のようにつながってみたり、その間も、どこかしらで、何かしらの音が鳴っている時間が続きました。

最後には、少し外に出てみました。持って鳴らせる楽器を選んで、みんなで中庭をぐるっと一週。土管の中も器用に通って、パレードを楽しみました。そうして教室に戻り、「まだやりたい」という名残り惜しい声を聞きつつ、ワークショップを終えました。

最後の先生との振返りでは、「普段そんなに楽器に興味を示さない子も、初めて見る楽器に興味を持ってさわっていた」「楽譜を演奏するだけじゃない、こういう音を楽しむ時間があって良いと思う」といった感想をいただきました。

大人が導くだけではなく、子どもたちに場を委ねながら、子どもも大人も関係なく音楽とダンスを思うままに行き来して過ごす時間が、心地良い一日となりました。


このワークショップは、花王ハートポケット倶楽部/花王株式会社の協賛をいただいて実施しました。

都内公立小学校にて伊藤壮太郎さん(俳優・舞踊家)と子どもたちのワークショップを実施しました。
アシスタントとして児玉彩愛さん(ダンサー)にご参加いただき、さまざまな表現に触れる2日間のワークショップとなりました。

まずはウォーミングアップ。はじめに、聞き慣れた「ラジオ体操第一」で準備体操をしました。身体に馴染んでいる動きですが、ちゃんとやってみるとジャンプや身体のひねりなど面白い動きもあります。伊藤壮太郎さんから「難しい動きはあった?」「どんな動きが好きだった?」と聞かれると、子どもたちはしっかり思い返して「この動きが好き」と話し合いました。

次に、伊藤さんの「次はラジオ体操 第13?第14?くらいのオリジナルダンスをやってみよう!」という声に、子どもたちも興味津々。伊藤さんの動きや、アシスタントの児玉さんの動きをまねしながら、新しい動きに次々とチャレンジしていきました。途中、元気いっぱいに走る姿をみて、伊藤さんはゆっくり動く表現も取り入れていきます。

バランスをとる動きや、床にある線に沿って歩いてみるなど、たくさん身体を動かしながら、さまざまな表現を体験した子どもたち。

次に円になって、隣の人に拍手をまわすワークを実施。何回か繰り返すと、きちんとお隣の友達に拍手を渡して繋げていくことができました。次は、オリジナルポーズをお隣にまわしていきます。すぐにポーズする子も、少し考えながらポーズを考える子も、全員があたたかく見守るなかで、しっかりと伝え合う時間をつくることができ、1日目のワークショップを楽しく終えることができました。

2日目は、子どもたちの自由な表現を引き出すことに加えて、伊藤壮太郎さんの言葉やお題などを聞きながら表現していくワークにも取り組みました。

手や指先が天井に引っ張られているように動いてみたり、寒いときの歩きかたをみんなで探ってみたり…!お友達の表現も「いいね!」と認め合いながら、イメージして表現することを楽しみました。

さらに、グループに分かれて表現を創作することにも挑戦。何をテーマに表現するかを相談し「怒っているトカゲ」「家で遊んでいる猫」「天気がカンカン照り」など、子どもたち自身が出したアイディアを身体で表現することにも挑戦しました。グループの発表が終わったら、何に見えたか感想を共有しました。いろんな回答を出し合い、こんなふうに見えたよと感想を伝え合いました。

伊藤さんは「みんなが思っていることが大正解」「どんな風に思ったかを伝えてくれてありがとう」と、子どもたちみんなの表現を大事にする姿が印象的でした。

最後は、伊藤さんと児玉さんのダンスをみんなで鑑賞。真剣に見ていた子どもたちは、二人のダンスが終わったあと「すごかった」「(表現が)泣いているように見えた」など、子どもたちの心に残る体験になったようでした。

伊藤壮太郎さんは「言葉ではない方法でも、こうやって伝え合うことができる。何を伝えようとしているのかな?とよく観察することで、こう思ったよと表現することもできるんだよ。」と表現の楽しさを伝えてくれました。

あっという間の2日間でしたが、子どもたちはワークショップのなかでたくさんの表現に触れ、自分で考えたオリジナルの表現を他者と共有する時間を大切に過ごしました。

伊藤壮太郎さん、児玉彩愛さん、ご協力いただいた先生方に心より感謝を申し上げます。
ありがとうございました。


【助成】積水ハウス株式会社/積水ハウスマッチングプログラムの会

R5(2023)年9月より開始している「そだちのシェアステーション・つぼみ(清瀬市)」で、武徹太郎さん(音楽家・美術家)と子どもたちの音楽&美術ワークショップ。

前回のレポートでは、初回ワークショップの様子をご覧いただきました。
>>『うたう、つくる、あそぶ』ワークショップレポート vol.1

2回目以降のワークショップでは、アシスタントにストウミキコさんをお迎えして、音楽はもちろん身体をつかって表現を楽しむワークを実施!

コップに小豆をいれた小さなシェーカー(楽器)にゴムを付け、足に装着すると、どんな動きにもシャカシャカと愉快な音がついてきます…!

自由に足踏みをして鳴らしてみたり、武さんの奏でる楽器の音と足踏みを揃えてみたり、たくさんの動きと音を楽しみました。

次は、床に白い養生テープを貼り… 線を引くだけで、あっという間に今日だけの「道」が完成。

白い線だけを踏みながら、音楽をよく聞いて音が鳴っているあいだだけ動き、音が止まると動きも止めるワークも、自由に動き回る時とは異なり、バランスをとりながら感覚を研ぎ澄ませてチャレンジする様子がみられました。

子どもたちが音を鳴らし、アーティストや職員さんなど大人が動くのも、楽しい時間です。

これまでのワークをさらに発展させた実施回では、「道」もさまざまな形がうまれていき、道の途中にはたくさんの楽器や、楽器となるフライパンやペットボトルなどを散りばめ、太い道には絵を描き、子どもたちのアイディアが詰まった空間のなかで、思い思いの音あそびを楽しみました。

次回のレポートは、屋外で実施したライブペインティングの様子をお届けします。
どうぞお楽しみに!

※3/11追記
ワークショップレポートvol.3もぜひご覧ください!

>>ワークショップレポートvol.3はこちら


主催:特定非営利活動法人 芸術家と子どもたち
協力:そだちのシェアステーション・つぼみ
こどもの未来応援基金の支援を受け実施しています

R5(2023)年9月より「そだちのシェアステーション・つぼみ(清瀬市)」で、武徹太郎さん(音楽家・美術家)と子どもたちの音楽&美術ワークショップがスタートしました!

今回の会場「そだちのシェアステーション・つぼみ」は、R4(2022)年4月に開所した清瀬市にある施設です。子どもの放課後の第三の居場所・ショートステイ・子ども食堂の場として利用され、地域の子どもや大人が集まる地域交流スペースを目指しています。

今回のプロジェクトでは、施設の「土曜開放日」にワークショップを実施しています。土曜開放日は普段の施設利用者のほか、近隣小学校の子どもたちや親子など地域に開かれた日となっており、さまざまな子どもたちが集まってきます。

初回のワークショップでは、武徹太郎さんとアシスタントの織田洋介さん・一樂誉志幸さんの生演奏を全身で浴びながら、武さんの音の世界に引き込まれていく子どもたち。

音クイズや楽器クイズなどを楽しみつつ、子どもたちは武さんが演奏している楽器や、身近なペットボトルでできた楽器に興味津々です…!

ワークショップ後半は、実際に子どもたちが楽器に触って音を出し、それぞれの音色やリズムを見つけながら、アーティストの皆さんと子どもたちとのセッションがところどころで繰り広げられていました!

普段見ることのないサンプラーという機材には、あらかじめ様々な楽器の音や動物の鳴き声などが保存されており、番号がついたボタンを押すことでそれぞれの音が出る仕組みになっています。

この機材に夢中になった子どもたちは、自分の好きな音を探したり、友達の音に自分の音を重ねたりしながら音の世界を楽しんでいました。

ワークショップはまだまだ続きます。次回のワークショップレポートをお楽しみに!


※3/11追記
ワークショップレポートvol.2、vol.3もぜひご覧ください!

>>ワークショップレポートvol.2はこちら

>>ワークショップレポートvol.3はこちら

 

主催:特定非営利活動法人 芸術家と子どもたち
協力:そだちのシェアステーション・つぼみ
こどもの未来応援基金の支援を受け実施しています