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春に畑の作付け計画を立てるとき、私たちはよく、「イタリア料理の畑」「エスニック料理の畑」といったように、料理をイメージしながら考えるのですが、おそらくほとんど毎年出現しているのが「ピザの畑」ではないでしょうか。畑には、今年もたくさんのプチトマトやバジル、ルッコラが実ったので、暑さがおさまったこの時期に石がまピザを焼くことになりました。グリグリでは、石がまを設置した2008年から毎年イベントを開催して、近所の方たちに石がまピザをふるまってきましたが、今年はイベントを行わなかったためピザを焼く機会もなく、みんなこの日を待ち望んでいたようです。
ワークデーの朝にはいつも一番のりでやってくるRちゃん親子が、この日はホームベーカリーに生地をセットしてくれて、その後集まったボランティアスタッフのTさんが石がまに火を入れてくれました。次第にメンバーがそろうと、各自畑の手入れをしたり、トッピングの野菜や大きく成長したモロヘイヤや収穫してキッチンに届けたり、畑の開墾をしたりと、大人と子どもの連携プレーで順調に作業が進みました。
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小1一時間ほどしていい具合に石がまに火がまわると、7月に収穫したジャガイモをアルミホイルで包み、一部にはローズマリーとオリーブオイルをかけて石がまで焼いてみました。
ちょうど畑仕事が終わる頃にピザ生地ができあがると、子どもたちを呼び集めてピザづくりです。この日は小6の女子は石がま係り(=火守)をしてくれたので、それ以外のちびっ子たちがみんなでピザづくりを買って出てくれました。珍しく唯一の男子だったHくんは、一人で校舎と畑を行ったり来たりしながら自由に遊んでいて、出来上がったジャガイモやピザを美味しそうに眺めていました。(ピザが焼きあがった頃にもう一人男子が参入)
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クリスピータイプのピザは、200度の石がまに入れると7分程度で焼きあがりますが、この日は30枚(手のひらサイズで)も焼いたため、だいぶ時間がかかりました。どんどん焼きあがっては教室に運び、石がま係りが戻るまでじっと我慢。かつては、焼きあがったものから「アツアツのうちに食べよう!」と、どんどん食べていたようにも思いますが、この日のメンバーは我慢強いのか、仲間思いなのか、誰も「食べちゃおう!」なんていわずに、みんなが揃うのを待ってから教室でいただきました。もしかしたら、取材に来ていたカメラマンが熱心に撮影していたから遠慮していただけ…かも知れませんが。笑
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焼きがったピザはカリカリで、ほんのりこげがのって見るからに美味しそう!少し冷めたピザも、グリグリのトマトが甘くて、バジルがピリッとスパイシーで美味しい美味しいピザでした。
この日は一日雨の予報でしたが、奇跡的にほとんど影響なくピザも焼けて、畑仕事も行うことができたのは、みんなが夏の炎天下がんばって育ててきたご褒美だったに違いありません。
いつになくビールも飲んで少し酔っ払った大人と数名の子どもたちは、美味しいランチの後も畑に戻り、草取りに励んでくれて、おかげで雑草に覆われていた花畑もきれいに浮かび上がりました。自然な流れの中で食の準備が整い、畑が整っていく今日一日は、いつものワークデーの中でも特にみんなの息がぴったりで、流れるように時間が過ぎていき、雨上がりのどんよりした秋空も清清しく感じられたのでした。