「どんどこ巨大紙相撲~にしすがも場所」3日目、今日からは「出稽古大作戦」です。
次第に仲間も増えてきて、今日は15人の子ども力士が参加。3回目ということもあって、集まって早々、みんなわいわいにぎやかでした。
今日はいよいよ街中での稽古です。「にしすがも場所 千秋楽」でお披露目する稽古写真(ブロマイド!)を撮影すること、まちの人に自分たちの相撲部屋に所属する巨大紙力士の「しこ名(力士名)」と部屋の名前をもらうことが、今日の稽古内容です。
まずは「にしすがも創造舎」の校庭で腕試し。
校庭では、グリグリプロジェクトのメンバーが焼き芋を焼いていて、もくもく立つ煙にみんな「いいなー」と言いながらも、おもしろいポーズを考えます。車と力士を戦わせたり、力士同士を戦わせたり、なかなかみんなセンスフルでした。
そしていよいよ3つの部屋毎に、巨大紙力士を持って、街へくり出しました!
初めての外出、かつ巨大紙力士連れ、ということで、親方たちはちょっと心配でしたが、そんな心配をよそに、こどもたちは自由に街を見て、道を闊歩してゆきます。
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近所に住む子どもたちの抜け道の詳しさにはびっくり。さすがです。

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今日は千代田区にある保育園の園庭での造形ワークショップ。
園からのリクエストは、子どもたちに、絵の具を使って、大胆に絵を描かせたい、というもの。
担当するアーティストは、深沢アート研究所のカブさん。いつも、遊び心のある仕掛けで、子どもたちをワクワクさせてくれます。
これまでも、3歳児、5歳児を対象に、年齢に合わせた様々な仕掛けで、ワークショップを実施してきましたが、今日は4歳児。お天気も良かったので、計画通り園庭のジャングルジムを紙で包み、そこに絵の具で絵を描くことに。
はじめは、園庭が見える室内で。
最初は、カブさんがひと型に切っておいた画用紙にクレヨンで絵を描きます。
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グリグリとひたすら塗りつぶす子もいれば、おじさん(?)を描いたりする子も。
みんな、カブさんに見て欲しくて、カブさんの周りに集まります。
「じゃあ、今度は外のジャングルジムに、みんなが描いた『ヒト』がいるお家とかを描いてみよう!」
カブさんの声で、みんなで外に飛び出します。
4歳児は、まだ絵の具にそれほど慣れているわけではありませんが、今日は外で、しかも、筆だけではなく、ローラーやハケまで使って描くのです。子どもたちは大興奮。届かないところは、低い足台の上に乗って描いていきます。
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とにかく、絵の具を塗ることを楽しむ子もいれば、家のかたちを描く子、「これはドアで・・・」と、ジャングルジム全体を一つの家に見立てて描いている子もいます。そして、自分のつくった紙人形を、自分の好きな場所に貼っていきます。
絵の具が混ざってしまうと、色の鮮やかさが失われていくので、今日は絵の具を混ぜずに描くことに。
保育園の先生たちとボランティア・スタッフは、絵の具コーナーで大奮闘!
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途中、カブさんが木型に切った画用紙を「好きなところに貼っていいよ」というと、「これは、あの木(園庭の柵の外にある木)が写っているところ!」と、ガラス窓をイメージして貼っている子もいました。
終わりに近づいた頃には、脚立を使って、ジャングルジムの一番高いところにも、絵を描くことに。
外で絵を描くのもはじめてなら、脚立にのって絵を描くのもはじめてです。
高いところに、最初はちょっとドキドキしても、すぐに慣れて、まだ白い場所にところに、気持ちよさそうに塗っています。
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見慣れたジャングルジムが、カラフルなオブジェに変身しました!
「子どもたちは、きっと今日のことを、お家でもお話することでしょう」と園長先生もおっしゃっていました。


グリグリの畑で、春から育ててきた野菜のひとつにさつまいもがありました。今日は、みんなが待ちに待ったさつまいも掘りを行いました。ちいさな畑にさつまいもの葉っぱだけがこんもり茂っていたのを、みんなでえいや!と引っ張ると、たくさんのさつまいもがつながっているではないですか。しかもかなりビッグサイズのものもあるので、子どももおとなも大興奮でした。採れたさつまいもは大小合わせて約30個。17日に焼いもをしてみんなで食べよう!

読んだ本:「んぐまーま」「しろいうさぎとくろいうさぎ」「しずかでにぎやかなおとのほん」「穴」など
えほんの会では、最初にみんなで楽しい自己紹介を行うことがあります。今回は、それぞれ手に持った楽器を使って、子どもも大人も今日の自分の気分を音にして自己紹介しました。「まだちょっと眠いので“フォォ~ン(気の抜けた音)”こんなかんじです」「ちょっと緊張してて“リンッ(張りつめた音)”です」などなど。恥ずかしがる子どもの気分をお父さんお母さんが音で代弁したりするのはとてもほほえましい光景です。もちろん、お子さんが自分で自分の音を出せたときには拍手喝采!今回もそんな楽しいあいさつからスタートしました。

「しずかでにぎやかなおとのほん」では、全員好きな楽器を手に持ち、心と耳を澄ませ、絵本のことばから感じるままに音を出し合いました。ぱぱの膝の上で熱心に太鼓の音を出してた子も!
「しろいうさぎとくろいうさぎ」では、子どもたちが絨毯に寝そべって気持ちよさそうに聞き入っていました。これは私も昔好きだった絵本。この子たちの心にはどんなふうに染み入るのかなぁ。
窓からは暖かな日差しが差し込み、外には真っ赤な柿が実り、とても気持ちの良い秋晴れの一日でした。

「どんどこ巨大紙相撲~にしすがも場所」、「巨大紙相撲教習所」編の2回目です。
先週は、自分よりも大きなダンボール、扱い慣れない道具のこともあって、巨大紙力士の制作が予定ほどスムーズに進みませんでした。力士の外形はできたものの、「これこそ我が部屋の力士!」と、愛着を感じるには、もっといろいろと自分たちらしいカスタマイズを加えていく必要があります。
当初の計画では、(先週台風のための見送った)地域にちなんだしこ名を見つけるための「まち歩き&力士撮影会」をする予定でしたが、計画を変更して、にしすがも創造舎で、力士制作に集中する「強化合宿」(またの名を「つくりもの地獄」!)を行うことになりました。各相撲部屋毎に前回つくったものも含めて3体の力士を完成させることがミッションです。
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今日が初お目見えの子ども力士も4人いましたが、たとえ出会ったばかりでも、今日中に3体の力士をつくる!という目標を前に、子ども力士たちの間にも、自然と協力体制が生まれます。
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ダンボールを切り抜く、「まわし」をとりつける、その「まわし」に模様を描く、子ども力士たちはそれぞれ自分の得意分野を生かし、力を合わせて最強力士をつくっていきます。
今回は、巨大紙力士以外の新しい制作アイテムとしてチョンマゲのカツラが登場。
KOSUGE理事長は、今日は床山さん(力士の髪を結う人。大相撲の優勝力士インタビューの時に、大銀杏を直しているあの人!)に大変身して、子ども力士にチョンマゲカツラづくりを指導。
自分の頭の大きさに膨らませた風船の上に、新聞紙をぺたぺた貼っていきます。
早くカツラをかぶって、土俵を叩きたいですね。
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また今日から、スタッフのみで構成される、通称大人部屋が結成されました。
胸毛の生えたドレッドヘアの黒人力士や、なぜか泣き顔の力士などの姿を見て、「何かずるくねー?!」「絵の具つかってんぞー?!」と、子ども力士たちは対抗心メラメラでした。
スタッフも、子ども力士の度肝を抜く最強力士をつくるため、真剣勝負です。
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2時間半、休憩もそこそこに制作を行い、今日の目標であった各部屋3体の力士を完成!
全身メタリックな力士も登場!圧巻でした。
「やっぱ、銀の力すげ~」と、他の部屋の子ども力士から感嘆の声も。
最後の練習稽古では、軍配を持って取組みを仕切ったり、取組み結果を板書したする、子ども行司も登場!
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怒涛の力士制作と練習稽古を経て、子どもたち力士は、自分たちの巨大紙力士にも、部屋の兄弟弟子にも、親方にも、親愛の情が芽生えさせていたようです。
次回は、この勢いにのって「出稽古大作戦」をスタートします。
巨大紙力士を連れて、街に飛び出し、谷町(力士を応援してくれるサポーター)を探します。
晴れますように!!

いよいよ「どんどこ!巨大紙相撲~にしすがも場所」がスタートしました。
東京は台風が直撃という、とても残念な天気になってしまいましたが、1年生から6年生までの子どもたち10人が集まりました。
北は北海道、南は沖縄から出張してきた、たくさんのスタッフや、部屋の中に作られた土俵と巨大な紙相撲力士に、みんな興味津々。力士は、これまでの近隣の小学校や児童館でのデモンストレーションで使ったきたもの。
まずは巨大紙相撲協会理事長(!)であるKOSUGE1-16の土谷さんから「ごっつぁんです」と、ごあいさつ。子どもたちも、自分が呼ばれたいニックネームに「関」をつけて、力士風に自己紹介(「○○関です」)。スタッフは親方役です。
「力士の自己紹介はしないの?」という子どもたちからの声で、それぞれ気に入った力士を選び、しこ名を相談。
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「勝つという意味を込めて『勝(まさる)』!」
「ボロくないから、反対にして、『ロボ』!」
ピカピカしたテープがついていたことから、「ピカリンフレッシュメタボ」という連想も生まれました。
取り組みでは、学年が大きい子が集まった部屋(チーム)が勝つかと思ったけど、低学年の子たちの部屋が勝ったりしてびっくり。
初めての体験で、どんどこ叩きすぎて手が痛くなっちゃったかな。白熱した戦いが繰り広げられ、子どもたちもどんどん紙相撲に引き込まれていったようでした。
そして、いよいよ力士を自分たちでつくってみることに。
初めて会うお友達と大きなダンボールを目の前にして、はじめはなかなか手が出なかったけど、沖縄から出張してきたりんりん親方をはじめ、部屋についた親方の力を借りて、力士を作っていきます。
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ダンボールカッターでダンボールを切るのは力もいるし、角度も考えなければ切りにくく、コツがいるけれど、低学年の子も親方に助けてもらいやってみたら、意外にテクニシャンで親方もびっくり。
どこを押さえたら切る人が切りやすいか、どうすればケガをしないか気をつけながら活動していきます。
1年生の男の子は、切っている3年生の男の子を「がんばれがんばれ」と応援していました。
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力士制作の一方で、最終日の「にしすがも場所」で、優勝した力士に授与される優勝カップや、優勝パレードで力士が乗るオープンカーやなどのデザインもしていきます。
やっとの思いで力士を切り抜いて形になると、ある種の達成感が!
といってもまだまだこれからいっぱい作るのですが。道は長い。がんばるぞー。
すごくメタボな力士がいたり、少し背が低くてやたら胸の大きな力士がいたり(小錦みたい!)、ちょんまげまで作っちゃう力士がいたり、個性的な力士が形作られました。これからどんな装飾がされるのか、期待です。
最後に、生まれたての力士で一勝負。
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「残った残った!」
みんな負けないように丈夫に作ったので、必死にたたいても足がしっかりしてなかなか動かない力士も。
お互い後ずさりして勝敗が決する取り組みもあり、笑いが起こりました。「ちょ、ちょ、待てよ」という感じ。
他と比べて背の低い小錦(?)は、体の重量にまかせて相手を押しだしていました。さすが。
自分たちで作った力士で取り組みをしてみて、少しずつ愛着が湧いてきたのではないでしょうか。
「ねぇ、次は何するの?」「次もよろしくね、親方!」という子も。
千秋楽に向けて、強い部屋にするぞー!
これから4回、「ごっつぁんです!」。


毎回1つのキーワードをもとに、パティシエさんと一緒にスイーツを楽しむ親子向けワークショップ「パティシエさんのワゴンカフェ」。今回は「くるくる」がキーワードのスイーツです。
エプロンを身につけた子どもたちの前に現れたのは、いろんな種類の食品器具。これ、みんな「くるくる」に関係あるものばかり!「どんなことに使うかわかる?」「おすし巻くやつ!」「こうやってクリームかきまぜるの!」「これは…わかんない!(ワインのコルク抜きでした)」みんなで器具を手にとりながら、パティシエさんと、台所の中で見つかる「くるくる」の話をしました。

次にヒロミパティシエさん、みんなの前で粉や水などを混ぜ、それをこねこねこね。薄くのばしてくるくる巻いて、渦巻き型のシナモンロール作りを実演しました。
さてさて、みんなもパン生地に触りたくてうずうずしっぱなしの様子。くるくるこねこねしたいよね!

それぞれがパン生地を手にして、くるくる作りのスタートです。ぶどうのつぶのように丸める子もいれば、棒状にのばしてそれをカタツムリのように丸める子も。それぞれ思い思いの「くるくる」を自由に作っています。あら?うさぎの顔もできたのね。
みんなの作った「くるくる」は残念だけど食べられないけども、今日はもう一つおまけで食パンとジャムを使って食べられるくるくる巻きを作りました。

くるくる巻きと、パティシエさんの作った焼きたてシナモンロールとで、みんなそろっていただきまぁす!
教室中がいいにおいで溢れていました。

 

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読んだ本:「うさぎちゃんとおひさま」「やさいたちのうた」「このにおいなんのにおい」「いちご」
天気もいいし、みんな運動会の応援に行っちゃったかな~。ということで、10月のえほんの会はとっても少ない人数でのんびりゆったりと行われました。食欲の秋、おいしいものがいっぱいの秋、そんな時期にふさわしく、食べ物がたくさん出てくる絵本を読みました。午前は、「やさいたちのうた」を読みながら、さやかおねえさんたちがからだを使って次々と出てくる野菜になりきってみました。茄子になってぶらさがってみたり、トマトになってケンカしてみたり、竹の子になってどこまでものびてみたり…。

071013ehon2.jpg午後は、今度は大人も子どもも混じって、カレーライスの材料になりきってカレーライス作りをしました。包丁役の子が野菜役のお父さんお母さんお友達をトントンときざんでお鍋の中へ!大きなしゃもじでみんなをかき混ぜて、味をみて、「塩が足りない!」とたんに野菜役の子も鍋から飛び出してみんなで塩探し!最後はルーをご飯にかけてできあがり!
最初は「山天国(という名の遊具)」の上で高みの見物をしてた子も、いつの間にか参加して、最後には特大カレーができました。あーおなかすいたー。

朝日新聞の日曜教育面のコラム「あめはれくもり」にて、芸術家の子どもたちの活動の中で出会った子どもたちの姿を、9月23日より4回シリーズで連載しています。
このブログ内ではあまりお伝えできていなかったエイジアス(学校にアーティストが出かけ、先生と協力しながらワークショップ型授業を行う)の風景をご紹介できれば、と思います。
以下、掲載コラムの転載です。
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朝日新聞 2007年9月23日朝刊 25面 「あめはれくもり」
「子ども+芸術家=?」 堤康彦
「とんぼざくら」
このまちのおすすめスポットを尋ねた観光客役のスタッフに、小学6年生の男の子が答えた。「えっ、なにそれ?」。話を聞くと、団地の公園に夕方とんぼがたくさん集まり、夕日にあたって金色の桜のように見える。その風景を彼が名づけたのだという。
昨年11月、東京都練馬区内の小学校で行った、美術家・岩井成昭さんのワークショップでの一場面だ。テーマは「ツーリストインフォメーションセンターをつくる」。小学校は大規模団地にあり観光地ではないが、もし旅行者がきたら、自分のまちの魅力をどのように伝え表現するか。子どもたちは、自分なりの視点でまちを見直し、物語にしたり、造形作品にしたり、粘土を使ったクレイアニメにしたりした。
ワークショップ型の授業を提供する活動「エイジアス」を私が始めたのは7年前だ。音楽、ダンス、美術、演劇など様々な分野の現代芸術家を小学校に派遣し、先生と協力して授業をつくる。いまの社会を強く意識しながら、新しい価値や表現を生み出す創造のプロフェッショナルである芸術家。彼らが子どもたちに出会うとき、毎回様々な化学反応が起き、子どもたちは得がたい何かを学ぶ。
少子化や情報化などで大きく変化する現代社会で、子どもにとって切実に必要な学びは何なのか。私はそれは、アートによる学びであり、創造的な教育であると確信している

◇つつみ・やすひこ 10年間のサラリーマン生活を経て、01年にNPO法人「芸術家と子どもたち」を設立。42歳。

ほうれんそう、白菜、にんじん、大根、春菊。おもわず「お鍋がしたいね!」といってしまうような、秋冬の野菜畑ができました。タネから育てていくので、まだまだ形はありませんが、ちいさな芽はどれも同じように見えるのに、これがみんな違う野菜になっていくって不思議です。いまは、カバーをかけたトンネルの中で、静かに育成中。これからのレポートを楽しみにしててください!