読んだ絵本:「もけらもけら」「ぼくがラーメンたべてるとき」「ぼくもだっこ」「アンジュール」「meta めた」など
9月の終わり、台風が近づいて残暑が厳しいある日曜日、約4ヶ月ぶりのえほんの会を開催しました。今回は、えぽんずメンバー2人に、ボイスパフォーマーの徳久ウィリアムス幸太郎さんをお迎えして、絵本の世界に、身体の動きとちょっと不思議な声を織り交ぜた会となりました。

午前の部、まずは身体ほぐしから始まりました。お尻やひじなど身体の一部を使って名前を書いたり、みんなで手をつないで円になり、隣の人に身体の動きで波を送ったり声を送ったり。最後は立ち上がってみんなで集合、フワッと手を放して広がったら、いよいよ絵本の登場です。
二冊目に読んだのは「もけらもけら」。抽象的な形や色に、不思議な擬音語が添えられた絵本です。参加者の方々にもいろんな読み方をしてもらい、それにえぽんずメンバーが身体の動きをつけていきます。飛んだり跳ねたり回ったり、どんな音からだって動きが次々に生まれていきました。

引き続いては、「ぼくがラーメンたべてるとき」。ある瞬間に同時に起きている様々が場所を変えてどんどん展開されていく世界を、読み手もどんどん変えながら表現しました。

そして午前の部の最後には、徳久さんによるライブパフォーマンス。畠山直哉氏の「LIME WORKS」という、石灰採石場や工場ばかりが収められた写真集を見せながら、短いライブを披露してくれました。絵本だけではなく、写真でも読み聞かせができるというのはスタッフにとっても新しい発見。子どもたちは写真を見ているのか見ていないのか、好き好きに自由に遊びつつも、時折みんなが、ふと、音に集中して聴いているような瞬間もある、そんな心地の良い時間にもなりました。
お昼を挟んで、午後の部は参加者の人数も3組と少なくなり、不織布で作った大きな大きな布をフワフワさせて遊んでいる内に、いつの間にやらゆるやかに会が始まりました。一冊目は午前と同じ「もけらもけら」。場所をさらに広く使って、やま天国に登ったり入り込んだり、また違った音の表現が生まれました。

三冊目に読んだのは「ぼくもだっこ」。いつの間にか、この日初めて出会った男の子たちが、まるで兄弟のようにぴったり隣同士に座っている姿が印象的。お話の最後には、また大きな不織布を使ってくるまったり身体も動かしたりした後に、「アンジュール」という文字のまったくない絵本へとつなげていきました。

徳久さんの演奏や、えぽんずメンバーの声に合わせて、自然に楽器を演奏している男の子の手。切ない犬の気持ちが静かに教室に満ちていくようでした。
その後は、「meta めた」という画集を使って、参加者のみんなで絵本をつくってもらいました。一つの絵をみんなで見て、自分が思いついた好きな音や身体の動きをみんなで共有していきます。ウクレレやタンバリン、ホースにベル、いろんな楽器や物も使って、一人一人が考えた絵本がつながっていきました。

あっという間に時間は過ぎて、午後の部最後も徳久さんのライブで締めくくりました。今度はえぽんずメンバーの動きに、子どもたちもいろいろな楽器に思い思いの音で参戦。そんな競演をのんびり眺める大人たち。贅沢な時間となりました。

さて、次回のえほんの会は12月16日(日)を予定しています。また一つ季節が巡って冬。木枯らしが吹いているかもしれませんが、ほっと温まる時間をご用意して、皆様のご来場をお待ちしております。
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☆9月のえぽんずさん:赤羽さや香さん(俳優)、小玉陽子さん(舞踏家・俳優)
ゲスト:
徳久ウィリアム幸太郎さん(ボイスパフォーマー)

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