081210 044a.jpg前回のワークデーではバラのアーチが立ったので、今日はいよいよバラの植え込みです。大人4,5人がかりで土を掘リ返し、バラを植えつけるための土づくりからスタート。またもやカチカチの土との格闘で悪戦苦闘していると、体育館の塗装工事をしていたおじさんが、ずっと私たちの作業を(間近で)見ていました。どうやら気になるらしい・・・と思いきや、気がついたときにはシャベルを持って土を掘ってくれていました(笑)。グリグリには、こういう突然のお客さんがたまにいらっしゃいます。ここまで力を入れてくれた人はいませんが、毎日散歩がてら畑の植物の成長を見ているというおじさん、子どもの秘密基地や石がまの中で休むネコ、畑の様子を見にきた元グリグリメンバーなどなど。こんなふうに色々な人たちとゆるやかにつながれるのはグリグリならではです。
実はこの日は、もうひとりとても素敵なお客さんが来てくれました。体奏家/ダンスアーティストの新井英夫さんです。


この日は、身体をほぐし、植物とつながることを感じるワークショップをしていただくために新井さんには来ていただきました。子どもたちに身体を使って植物の気持ちを感じてもらいたいということと、大人としては肉体的に少々疲労が残る作業が多いので身体をほぐすこともしたいということがあって企画したものです。午前中は、土を掘っている合間に身体をほぐす準備体操を少しばかり行なって、午後まとまった時間をとって身体を動かしました。まず最初に、畑の隣の芝生の上に大きな幕を張って風がそよぐ様子をながめたり、風とたわむれたりして五感をはたらかせた後(これが最高に気持ちいい!)、教室ではいつも全身に入れている力を抜いて身体をいろいろと動かしてみました。子どもも大人もいっしょに心も身体も開放して、とても気持ちのいい時間でした。
ワークショップの間も、一部の大人メンバーはバラの植えこみ作業を継続していましたが、その甲斐あって夕方にはついに夢のバラのアーチが完成しました。バラはガーデニングショーで買い付けてきて、白から淡いオレンジへのグラデーションになるように、畑の雰囲気に合った少し可憐なタイプが4種類植えつけられ、これからバラが咲いてくれるのが楽しみでなりません。

言葉にしてしまうと、一見ばらばらなことをしていた一日のように思えてしまうかもしれませんが、自然があり、踊りや音楽があることは自然なことなのだということが実感できる一日でした。田植えの歌や収穫を祝う踊りがあるように、古来から人はそうすることが自然だったのではないでしょうか。自然と向き合うことはそもそも五感を使うこと。今日では科学的に研究された多くの情報があふれ、その情報にそって植物を育てれば間違いなく育つように思われがちですが、実際は天候や土壌によって作付が思うようにいかないことはままあります。昔の人は、自然の営みの中で五感をフルに使ってそうした知識を得て、勘を養っていったのでしょう。とすれば、踊りや音楽が生まれてきても不思議ではない…。頭で考えるよりもスッとそうしたことが納得できた素敵な日でした。
新井英夫 https://children-art.net/005artist/post_100.php
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